金融商品の種類は数多く存在していますが、その代表格といえば「株式」になります。
株式投資は売買差益や配当により、利益を得られる可能性がありながら、元本保証がないこともあり損失があるということ当然あります。
そこで今回は、株式投資の始め方にメリット・デメリット、銘柄の選びのコツを初心者向けに解説しておきました。
株式投資とは?
株式投資とは、企業が発行している株式を通して、その企業に直接投資することを言います。
企業は資金調達の一つとして発行され、投資家から資金を募っており、株式を購入した投資家は「株主」となり、株主総会に参加し票を入れたり、配当金や株主優待を受けられる場合もあります。
株式投資で利益が得られる
株式投資として得られる利益は、
- 売買差益(キャピタルゲイン)
- 配当(インカムゲイン)
- 株主優待
この3種類があり、以下ではどのような利益なのか解説していきます。
売買差益(キャピタルゲイン)
売買差益(キャピタルゲイン)は、株式を『購入したときよりも高いタイミングで売る』ことで発生する利益となります。
もし、株価100円の際に買った株式を120円で売却したら、税引前20円分の値上がりが「キャピタルゲイン」になります。
株価は市場の需要と供給に決められ、企業の業績や将来性・経済・景気動向などによって日々変動しているので、キャピタルゲインを得るために、売買をするタイミングを見極めないといけません。
配当(インカムゲイン)
企業によっては、事業活動により得られた利益の一部を配当金として株主へ還元することもあり、この配当金で得られる利益のことを「インカムゲイン」と呼ばれます。
配当によるインカムゲインは、株式の売買をしない利益を得られるので、投資の楽しみとしている投資家も数多くいます。
ですが、この配当金の金額やペースについては企業によって違うので、配当を実施しない企業もあります。
株主優待
株主優待とは、企業が株主に対して商品やサービスなどの提供をしていることとなります。
優待の内容は、自社製品や自社サービスの割引券を提供されることもあったり、QUOカード、お米などを提供することもあり、内容は企業によって違います。
中には、株主限定の製品をプレゼントする企業もあったりするので、株主優待を主とした投資家も多くいます。
ですが、株主優待は企業の判断によって、優待内容の変更や廃止もされるので注視しておく必要もあります。
株式投資のメリット
株式投資をする上でのメリットと紹介していきます。
売買差益や配当が副収入になる
株式投資で得ることができる売買差益や配当金は、副収入になり、場合によっては株価が10倍に化ける銘柄の「Ten Bagger(テンバガー)」になり、大きな銘柄もあったりします。
ですが、株価は日々変動するのが当然で、損失を負うリスクについて考慮する必要があり、リスクとリターンの関係を覚えていないといけません。
株式優待で割引券や自社商品を使える
株主優待では、自社サービスの割引券や自社製品を提供している企業も多く、日用品や食品等を提供している銘柄を選ぶことができ、家計の節約も可能となります。
それ以外でも化粧品や飲食店の割引券にスーパーの買い物券など、株主優待には数多くの種類があり、自分の好みに合う探すのも楽しいはずです。
投資した会社の経営に議決権がある
株式を購入して株主になることで、株主総会に参加して決議に投票可能な「議決権」を得られます。
議決権は1単元株に1つの議決権が与えられるので、保有株数が多いほど経営に関わることが可能となります。
株主総会では、経営戦略や役員の選任・解任のような重要な事項を決定するので、株主として参加できることは株式投資のメリットになります。
株式投資のデメリット
株式投資をする上でのデメリットと紹介していきます。
まとまった資金が必要の可能性が高い
日本の株式は基本的に「単元株制度」が導入されており、100株ごと売買するシステムが取り入れられています。
1株あたりの株価が高い銘柄では、1単元を購入するために多くの資金が必要となるので、複数の銘柄に分散投資するために、資金はさらに必要になります。
最近では証券会社によって、「プチ株」「ミニ株」などの「単元未満株」を取り扱っているとこも増え、1株から購入も可能になっています。
外国株式も1株から購入可能なので、多くの資金がなく株式を始めたいのであれば、少額から投資できる単元未満株を選択しましょう。
元本は保証されないので損失の可能性もある
株式投資の元本保証されないので、株価は企業の業績や経済活動、政治情勢のような多くの要因で変動しているので、内容によっては株価が下落してしまう場合が多くあります。
もし、株式を購入した際の価格よりも低価格で売却することで、投資した元本よりも少ない資金になってしまう場合もあります。
絶対儲かるという銘柄は存在しないので、株式投資を始めるのであれば、元本割れのリスクをよく理解することが重要です。
情報収集の面倒さと下落時のストレス
株式投資は、株式を購入して終わるわけではなく、日々変動する資産の状況を把握するには、投資した企業・業界の動向や経済情勢などについて情報収集をしないといけません。
ルーティン化できればそこまで難しくありませんが、株式投資を始めたばかりの際には、どの情報を信じればいいのか悩みに悩むことでしょう。
株式投資の経験を積んでいくことで、下落を経験することはあり、知識として知っていたとしても、初めての下落の経験はかなり落ち込み大きな不安を感じるはずです。
市場の変動に慣れてくるので、初心者のうちは特にストレスが増大になりやすいので、自分の楽しみながら取り組める範囲を見つけましょう。
株式投資の始め方と購入方法
株式投資の始め方と購入方法を解説していきます。
証券口座を開設
始めるために証券会社にて口座開設を行い、実店舗を構える「対面証券」、オンラインで売買を行う「ネット証券」の2種類が存在します。
対面証券は、担当者に相談しやすいというメリットがあるのですが、ネット証券よりも手数料が割高に設定されている場合が多いです。
ネット証券は手軽にオンラインで売買でき、利用者もかなり多いのですが、銘柄選定や取引のタイミングをしっかり見極めないといけません。
証券口座へ入金
証券口座を開設したのであれば投資する資金を入金し、入金方法は証券会社によって様々で、一般的な振込みや振替以外にも、事前に自動引き落とし設定ができたりします。
入金方法によって手数料がある場合もあるので、なるべき低コストで便利になるような入金方法を探すことが重要です。
株式の選択と購入
入金が反映されることで、株式を購入していくのですが、株式の購入には「指値注文」「成行注文」の2種類があります。
どのような投資をしていきたいのか、注文方法を選んで注文していきます。
・指値注文
指値注文とは、売買する株価を指定する注文方法のことで、「A社の株価を1,000円で500株購入する」このように指定すると、そこへ達した際に注文が約定されます。
指値注文は自分の希望する株価で購入できるので、失敗することは減るというメリットがありますが、指値の水準に到達しないと株式を購入できないという注意点があります。
・成行注文
成行注文とは、売買する株価を指定しないで発注を出す方法のことで、市場にある「売りたい」「買いたい」これらをマッチングさせるので、すぐに注文が成立するメリットがあります。
ですが、市場の状況によって高値で約定してしまうことがあり、値動きが激しい株式や取引量が少ない株式を購入する場合は注意しなければいけません。
株式の売却
株式投資では、
- 株価が上がったので利益確定したい
- 資金が必要になったので一部現金化したい
このような時に売却することがでいます。
売却するときも購入する際と同じように、「指値注文」と「成行注文」の注文方法があるので、市場動向や自分の考えに合わせて注文方法を選択することが大切です。
株式は売却後すぐに現金化できるわけでなく、口座に資金が入金されるのは約定日を含めて3営業日目となります。
株式投資で銘柄を選ぶコツとは?
どの銘柄を選ぶは悩ましいことなので、銘柄選定のコツを紹介していきます。
営業利益の推移
株式投資で銘柄選定を行う際に、絶対確認しておくべきこととして、企業の経営指標があります。
上場企業であれば、投資家が適切な判断ができるように、決算内容や重要な事項をホームページを公開しており、企業の経営指標は株価に反映される大きな要因となっています。
企業の収益力を判断するべき一つの材料となるので、必ず確認しておくべきです。
事業内容から将来性の確認
株式投資において、企業の今後の見通しについてしっかり考える必要があり、現在利益を出している企業であっても、成長が見込めないのであれば株価が将来的に下落する可能性があります。
未来のことを予見することは簡単なことではありませんが、日頃からニュースをチェックし、様々なことを考える習慣をつけておきましょう。
長期投資できるのか
資産運用の基本運用は「長期投資」を行うことで、
- 長期的に成長しそうな企業か?
- 長年応援できる企業か?
これらを判断軸として考え、決して「すぐに利益を得られそうな銘柄を探す」では判断しないようにしましょう。
または、長く愛用している商品やサービスなどで判断し、その企業の株式を購入することも一つの方法もあります。
株主優待や配当金の魅力
投資の楽しみを作りたいというのであれば、株主優待や配当金を受け取る銘柄に絞り選定することも株式を購入する方法があります。
株主優待といっても内容は様々あり、
- 日常生活で使えるものを受け取りたい
- よく利用するスーパーで使える割引券が欲しい
このような目的で銘柄を探すのも良い理由になりますが、急な内容の変更や廃止となる可能性もあることは覚えておきましょう。
まとめ
株式投資は、売買差益や配当金で利益を得ることができたり、優待を受け取れるようなメリットがある、金融商品の代表格となります。
ですが元本保証でない点や株価の日々変動するリスクもしっかり理解しながら対応していかないといけません。
株式はNISAの対象となっているので、投資で得られる利益を非課税で受け取ることも可能となっており、また、少額で始めることも可能です。
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